狂犬病とは?(どんな病気なの?)

狂犬病というのは厚生労働省が管理している人畜感染症(ズーノーシス)の中でも

特に厳しく日本に入ってこないように注意しなければならない病気です。

 

狂犬病撲滅国の日本ですが、日本人が発症して死亡した例はあります。

海外で動物に噛まれて帰国後発症した例です。

 

狂犬病が出ていない国を「狂犬病撲滅国」と言いますが、日本はその大変

貴重な撲滅国になっています。

 

つい最近まで狂犬病が発生していない国「清浄国」と言われている国は
イギリス・アイルランド・アイスランド・ノルウェー・スウェーデン・台湾・ハワイ
・グァム・フィジー・オーストラリア・ニュージーランド・モルディブ・プーケット
だけでした。

(アメリカや中国、韓国、ドイツ、ロシアも死亡者が出ております。 )

近年見直しがありまして、ヨーロッパからあまりにも近いということでイギリスとアイルランドが、また大陸続きであるということから、ノルウェー・スウェーデンが「清浄国」から外されました。 残ったのは周囲を海に囲まれた「島国」です。それだけ狂犬病が普通に存在しているという事を忘れてはいけません。 清浄国以外へ行った場合、気をつけなければならないのは、動物に噛まれないことです。この場合、犬だけではありません。狂犬病は「すべての脊椎動物」が感染する病気です。ウイルスを持つ下記の動物に噛まれたら、感染の恐れがあります。ネコ・ハムスター・フェレット・牛・馬・羊・ウサギ・スカンク・サル・コウモリ・キツネ
・アヒル・ニワトリ・プレーリードッグなどもウイルスを持っている可能性があります。

牛・馬・ブタ・ヤギ・羊・アヒル・ニワトリが発症した場合
 「家畜伝染病予防法」ですべて殺処分です。
 ここでひとつ注意事項家畜へのこの法律の所轄は「農林水産省」です。

名前が「狂犬病」という名前のため、犬だけから感染すると勘違いしてしまう場合も

多いのですが、そうではありません。

ただ、人間の近くに居て、一番人間への影響が大きいので法律上は日本では犬が

対象になっているだけです。

 

★もし、狂犬病の動物に噛まれたら。。。(症状)

潜伏期間にはかなり幅があります。噛まれた傷の深さや大きさや場所、侵入した

ウイルスの数などが潜伏期間に影響を及ぼします。脳に近い所を噛まれると、

発症が早くなります。潜伏期間は2週間程度から長くて2年と言われています。

 

病原体はラブドウイルス科リッサウイルス属の一種で、唾液に多く含まれています。

なので、感染した動物に噛まれると傷口からウイルスが侵入し神経を通り脳へと

移動し中枢神経障害を起こします。最終的には唾液腺で増殖します。

狂犬病にかかると因喉頭が麻痺し、唾液を飲み込めなくなります。

 

症状の進み具合によって3つの段階に分けられています。

● 前駆症状 : 発熱、食欲不振、咬傷部位の痛みや掻痒感

● 急性神経症状期 : 幻覚症状、不安感、恐水及び恐風症状、興奮性、麻痺、

   精神錯乱 などの神経症状

● 昏睡期:昏睡(呼吸障害によりほぼ100%が死亡)

 

有名なのが恐水症ですね。水を飲む時に喉や全身が痙攣し激痛がする事から

水を怖がる病気と言われました。

恐風症も首の辺に風があたっただけで神経症状が起こることから言われています。

口からヨダレを流し、狂躁状態となり、なんにでも噛み付いたりする様子がまるで

犬のようだという事から「狂犬病」という名前がつきました。
現在の医療をもってしても狂犬病は「発症したら100%死亡する」病気です。

治療方法はありません。

 

★ 発症させないには?予防は?

もし、あなたが海外に行かれるとします。動物が多い所、長期滞在、色々な目的が

あると思います。そこで狂犬病にかかる危険性があるなと思った場合、予防接種を

受けることによって、感染してもその後の2回程度のワクチン接種により発症を抑える

事が出来ます。これを暴露前接種と言います。

これは「完全な予防ではありません」予防接種を受けても感染して放っておけば発症

してしまいます。保険のようなものです。

 

感染の恐れがある場合にはまず傷口を清潔な流水で洗流し、アルコール等で消毒

します。そしてすぐにその国の医療機関でワクチンを接種して下さい。

 

曝露後ワクチン接種での治療日程は、曝露前ワクチン接種(旅行前の狂犬病予防注射)

を行っていない場合と、行っている場合とに分けられます。

● ワクチン接種を行っていない場合

  欧米製のワクチンでは5回接種(当日及び3、7、14、28日後)を行うが、

  日本製のワクチンでは6回接種(当日及び3、7、14、30、90日後)を行う。

 

● ワクチン接種を行っている場合

  米国では曝露前ワクチン接種の時期と関係なく、曝露後ワクチン接種は2回

  (当日、3日後)。

  日本では、曝露前ワクチン接種が1年以内であれば2回(当日、3日後)、

  1 - 5年前であれば3回(当日、3、7日後)、

  5年以上前であれば曝露前ワクチン接種を行わなかったときと同様に6回

  (欧米製のワクチンの場合は5回)とされている。

 

知らない国でいきなりワクチンを受けろと言われても戸惑うと思いますが、早ければ

2週間で発症してしまう事があります。発症すれば100%の「死」です。

すぐに帰国できない場合は現地でワクチン接種を行わないと死亡することになります。


帰国してからも報告義務があります。検疫所の健康相談所へ行ってください。

 

現在、愛玩動物として各家庭に当たり前のようにいるハムスターもオランダからの輸入

がほとんどだそうです。ボリビアでは狂犬病のハムスターに飼い主が噛まれるという事

もありました。

ウサギもアメリカから来ているものもいますし、犬も猫も海外からの輸入が増えています。

エキゾチックアニマルなども輸入されています。

 

こうなるとやはり「狂犬病が海外から入ってくる」可能性はかなり高くなって来ます。

その為にも、予防が必要なのです。

自分の家の犬が狂犬病にかかってしまったら、家族すべてに感染の恐怖と、犬の殺処分

が待っています。(現在の法律では犬だけですが、法改正により今後猫にも接種の義務

が生じる可能性はあります)

 

日本人が比較的裕福な国民であり、真面目な性格から現在のような撲滅国になり得た

のだと思います。このまま撲滅国であり続ける為に、ひとりひとりの行動が大切な物と

なるでしょう。